音源

Songs

太鼓田植え

たいこたうえ

歌詞

Lyrics

鉾のつゆ 落ちれば この世の島となる これこそこの世のはじめなり

田の神の歌

田の神は 春正月は 歳の神 三月からは田の神よ
田の神を 今こそおろすよ どの窪に 三角(みすま)の窪※の窪すまに田の神を おろしておいて 拝むには 三把の苗を手に持ちて


大山登りの歌

恋しくば たずねておいでよ 米子まで 米子の町の真ん中に
米子から 大山お山に 何里ある 大山お山にゃ五里ござる
大山のお山に登る いつのぼる 朝ごり※とりて今朝のぼる
大山の横手の空で 舞う霧は 米子へ下がりて雨となる
大山の横手の上に 立つ笹は 諸国の牛馬の護符となる


こり=垢離 《「かわお(川降)り」の音変化か。「垢離」は当て字》神仏への祈願や祭りなどの際、冷水を浴び身を清めるこ と。水垢離。「明方の三時から、夜の白むまで垢離取って」〈鏡花・歌行灯〉

※中国地方の田植歌に三角形の不整形の土地 (三隅窪)を田の神の在所として歌い込むものがる

岡山大学大学院社会文化科学研究科紀要第27号 (2009.3)
日本民俗学における大田植研究の成果と課題より

基本情報

Metadata

伝承地哲西
伝承者岡崎喜代一 、野崎松代、岡崎マツヨ
詞型本節(上)5755,(下)575

解説

Commentary

哲⻄の太鼓田植

岡山県重要無形⺠俗文化財に指定されている。

太鼓田植は、古くは田楽(でんがく)として平安時代から伝えられるものとされる。田植歌は、田の神への豊作祈願(ほうさくきがん)の意を込め、地区の共同労働の習俗と結びあって発達した。昭和30年(1955)頃まで神郷地区や哲⻄町地区では田植歌が聞こえた。

早朝、牛を使って田を均等にならし(しろかき)、さらに柄(え)ぶりを使って平(たい)らにする。その後、太鼓を打って音頭をとる人を「サゲ」と呼び、帯で体の前に支えた太鼓を両手のバチで打ちながら唄うと、早乙女(さおとめ)がこれに和(か)し、苗を植える。唄は、「朝のうた」からはじまり、続いて「田の神」、「大山登り」となり、昼が近づくと「昼前のうた」となる。午後は、「酒つくり」、「京のぼり」、「田主(たぬし)のやかた」等が唄われ、「夕方のうた」を唄い終わると一日の作業も終了する。
「にいみデジタル博物館」より

太鼓や歌の囃子に合せて共同で田植えをし、併せて鳥取県にある名峰伯耆大山の牛馬守護信仰を背景に農作業で使った牛馬の供養も行う行事である。

楽器や歌で囃す田植は平安時代の『栄花物語』などにみらる。

田植え唄の伝統は韓国、中国、東南アジアをはじめ、労作唄として広く歌われている。

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