
哲多の特徴
About the Tetta

新⾒市南⻄部の旧町。1955年新砥村・萬歳村・本郷村の3村が合併し哲多町となる。南の境はベンガラで知られる⾼梁市の吹屋。荒⼾⼭(吉備⾼原のなだらかな⼭並みのなかに、鍋を伏せたような特異な形でそびえる荒⼾⼭は阿哲富⼠と呼ばれ、200万年以上前に噴⽕したと考えられる⽕⼭)は古くより信仰の対象。
荒砥神社は「室町時代の建築様式を伝える貴重な建造物で、祭神は⼤錦積命、天照⼤神、他に16神がある。創建は1324年荒⼾⼭⼭頂に建⽴されたが、嘉吉2年⽕災により焼失したため、1444年現在地に再建された。本殿の特徴として、⼊⺟屋造檜⽪葺で、向拝を持たない屋根は全国的にも少ない古い形態で、基壇を作らず⽯敷とした床下の⼯法は古式のものである」
⽮⼾の蛇神楽。哲多町⽮⼾地区の町、宮の峠、只野の3集落に江⼾時代宝暦年間(1751−1763)から伝わる式年神楽で、7年に⼀度奉納される。荒神の託宣も⾏われる。県の無形⽂化財。
民謡の特徴
Features of Folk Songs
特に哲多の⽥植え歌、盆踊りは荒⼾節といわれ、新⾒で有名であった。神郷や哲⻄からも「⼭を越えて荒⼾節が聞こえた」という⾔い伝えがある。この地域の奥津武志⽒の歌は⽇本⺠謡⼤観をはじめ、「伝承者が唄うおかやまの唄第⼆集」などのレコードにも吹き込まれ、彼は新⾒を代表する⺠謡歌⼿であるといって良いだろう。
哲多町から⾒つかった⽥植え唄本は「武並本・御⽥うへうた」(蚊家)「森岡本・⽥植歌張」(同地)「⼭本舷四郎本(甲)」(⽥淵)が報告されている。