音源
Songs
てんがらこ「次の音頭とりと交代する口上」
てんがらこ「つぎのおんどとりとこうたいするこうじょう」
歌詞
Lyrics
○アイサコリャ コリャコリャ待ちなされ
アイサコリァサ
○待てと声かけ失礼じゃあれど
今の音頭さんのたばこの間アイサコラサ
○少々ばかりの声継ぎまする
どうか皆さんよろしゅにゃたのむアイサコラサ
○今の音頭さんはいづこじゃどちら
声もよう出る節ゃうらやかにアイサコラサ
○今の音頭さんの声ほめましょか
四季の景色で申そうなればアイサコラサ
○春の景色であのほめるなら
梅の木小枝で鳴くうぐいすよアイサコラサ
夏の景色であのほめるなら
高い森木で鳴く蟬の声アイサコラサ
○冬の景色であのほめるなら
細谷小川で鳴くニナの声アイサコラサ
○笛か太鼓か胡弓か三味か
まだもほめればほめよがあれどアイサコラサ
○あまりほめればそしるにあたる
ちょいとここらでやめおきまする
アイサコラサ
○次の音頭さんにゃおゆずりまする
どうか音頭さんよ出て来ておくれアイサコラサ
○どうか出て来てつぎなされ
わたしゃやめますこの口かぎりアイサコラサ
○どうか踊る衆にお願いまする
どうか出て来て声継ぎなされアイサコラサ
前文句
わたしゃ当所へ初めでござる、当所ご作法はよく知りませぬ、知らぬところは教えておくれ、切れたところはつないでおくれ、アジャラボジャラで夜がふけまする、何かとり出し踊ろうじゃないか、何がよかろかよござりましょか、(何を語ろうか何話そうか)、思案してみつあのやめてみつ、思案なかばにほろりと出たの、ほろりと出たのをそりょ幸いに、昔珍らし心中ばなし
「哲⻄の⺠謡」より
基本情報
Metadata
| 伝承地 | 哲西 |
|---|---|
| 伝承者 | 北原寿、藤村信子 |
| 年代 | 1960年代ごろ |
| 録音者 | 名越軍治 |
| 詞型 | 7777 |
解説
Commentary
てんがらこ(う)
新見全土を中心に、広島神石高原町、鳥取日野町、真庭郡新庄村などでも踊られる。
旧暦七月(昭和三十六年ごろから徐々に新暦八月)十三日の夜から十六日までをボニといい、十五日を中心に各地で盆踊りを行う。
昭和十年代のころまでは踊り場である寺の境内、⺠家のカド先などの中央に大提燈をぶら下げ、その下にさかさまにした木か酒樽を置いて台にし、番傘をさした音頭とりがその上に立って歌ったものである。そして、のどがかわくと、そばに用意した水桶の水を手で飲みながらのどをうるおした。番傘は音頭とりの声をよくとおすためにさしたもので、現在のようなマイクのなかった時代の知恵であろう。
浴衣姿や変装した男女の踊り手は音頭とりを中心に円をつくって踊り、踊り手が多くなるほど円も大きくなっていく。見物人はその周囲で夜更けるのも忘れて見物する。
「奥備中の⺠謡」