音源
Songs
やんさ唄ー神楽せり唄
やんさうたーかぐらせりうた
歌詞
Lyrics
サーアタユーサンマエマエーヨー
マワナーキャアー イーヌールー (一人が歌う)
アーラドッコイショー (他の者合唱)
アトデー コーカイヨー
ナーサールーナーヨー (一人が歌う)
アーラドッコイショー (他の者合唱)
太夫さん舞えまえ 舞わなきゃいぬる
あとで後悔 なさるなよ
鶴が舞います 戶上の松に
さぞや⻲島 うれしかろ
松になるなら 戶上の松に
つたにまかれて 寝てござる
出雲八重垣 鏡の池に
うつす二人の 晴れ姿
夏の夕立ちゃ 太夫さんの鈴か
振れば鳴るやら 光るやら
恵比須大黑 出雲の国の
⻄と東の 守り神
娘島田に チョチョマがとまる
とまるはずだよ 花じゃもの
さしたから傘 柄ぶりはしても
あなた一人はぬらしゃせぬ
関の燈台 きりきりまわる
わたしゃりんきで 気がまわる
歌は節から 草履は緒から
さした刀は 下げ緒から
高瀬乗りなら 一歩はおくれ
筏乗りでも 二朱くれた
ことしゃ十六 忍びのはじめ
あけてくだんせ 裏館
こんな娘は わし見てわろうた
笑顔よいのか ほ れたやら
色でしくじる 紺屋の手間は
浅⻩を染めるに 紺染めた
松江大橋 りょうが焼けょうが
わだみ通いは 船でする
人目あるのに 乗れのれと
乗ったら早出す 人力車
ちょっとつまんで はだけて入れて
しぼりゃ汁出す ぬか袋
わしとあなたは 連れのうて逃げよう
後の始末は 親がする
あなたそのよに 元まで入れて
中で折れたら どうなさる
わたしゃいま来て あと先知らぬ
一つだいたが ごめになる
関の五本松 みな切ってしもうて
あとは切られぬ 株ばかり
色でやせるた 親衆は知らず
くすりを飲め飲め 煎薬を
かわいがらしょうと 思いはせぬが
わけてにくまれよう はずがない
(新見市正田)
「奥備中の⺠謡」より
基本情報
Metadata
| 伝承地 | 神郷 |
|---|---|
| 年代 | 1982年より以前 |
| 詞型 | 7775 |
解説
Commentary
稲の刈取りがすんで、村祭りがはじまる頃から神楽が催される。頭屋の縁先に陣取った若い衆は、ほおかむりをしたり、帽子を深くかむって顔をかくし、歌をうたって神楽を催促し、舞をほめ賑やにさわぐ。広島県では「舞せぎ歌」または「せり歌」という。哲⻄町では「こだいじ」とか「ヤンサ」を押すという。
「哲⻄の⺠謡1」より
越後瞽女(ごぜ)達が唄い広めた「新保広大寺節」は、江戶時代の五大流行唄の筆頭ともいわれています。北上した越後瞽女は、山形、秋田、⻘森、北海道と唄い歩き、そして「津軽じょんがら節」、「口説節」(くどきぶし)、「道南口説」、「北海道鱈つり唄」などに流れ継がれていきました。関東方面に上京した越後瞽女によって、このザレ歌は上州風土に合う「木崎音頭」、「八木節」へと変じていったといわれています。南下した越後瞽女は、信州路から甲州路や中仙道へと唄い歩き、「古代神」(こだいじん)、「⻨屋節」に変化や影響を与えました。また、三国峠を越えて「八木節」や「船屋唄」のルーツとなり、北へ向かって秋田⺠謡に影響を与え、⻘森で「津軽じょんがら節」を生み、更に⻄へ向かっては、中国地方の⺠謡「古代神」の元唄となり、全国各地の「口説」の源流となっています。
「新潟県十日町市博物館ホームページ」より
越後瞽女(えちごごぜ)が門付(かどづけ)の軒先で歌う『こうといな』あたりが元と思われる。この背景をたどると、新潟県十日町市下組(しもぐみ)新保にある禅寺の広大禅寺14代目の白岩亮端和尚(おしょう)の時代、信濃(しなの)川の中州の耕作権をめぐって、寺島新田と上ノ島新田の農⺠が対立した事件にいきあたる。寺は寺島新田側につき、一方上ノ島新田側には縮(ちぢみ)問屋の組合頭・最上屋(もがみや)上村藤右衛門邦好がついて、ついには寺と最上屋の争いになってしまった。そこで最上屋は寺の和尚を追い出すことを考え、先の『こうといな』あたりを元に、和尚の悪口唄の替え唄をつくらせ、瞽女をはじめとする遊芸人から反対派の農⺠にまで歌わせた。それは1782〜83年(天明2〜3)のことで、そのときの歌詞が「新保広大寺メクリこいて負けた」とか「新保広大寺の和讃(わさん)のなかに色という字が......」といったものであったことから『新保広大寺』とよばれるようになった。これはのちに瞽女の手で七七七七の4句を一単位にして、必要なだけ繰り返して歌う⻑編の「口説節(くどきぶし)」に形が変えられると、読売りや飴(あめ)売りなどの手を経て諸国に広まり始め、『八木節(やぎぶし)』(群馬県)、『秋田飴売唄』(秋田県)、『津軽じょんがら節』(⻘森県)、『道南口説』(北海道)などになっていった。[竹内勉]
「出典:小学館日本大百科全書(ニッポニカ)」より
夜神楽の中休みの曲目で演じられる。「せり唄」「こだいじ」「こだいず」「サーノエ」などと呼ばれる。
中国地方では「古代神」「皇太神」「広大寺」「こだいじ」などの呼び名で盆踊りの曲にも見られる。